株式会社kenma

公開日:2026/10/08

デザインポートフォリオ

株式会社kenma「LET’S EXPO|『誘う』から始める、ユニバーサルツーリズムのデザイン」

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さまざまなデザイン会社や企業は、どのように社会と関わり、新たな価値を創出しているのでしょうか。本記事では、多種多様な企業のデザイン事例を取り上げ、それぞれの背景やコンセプトに焦点を当てながら、その創造のプロセスを紐解きます。

今回は、「LET’S EXPO|『誘う』から始める、ユニバーサルツーリズムのデザイン」を紹介。デザインを手がけた株式会社kenmaにお話をうかがいました。

■背景

2025年大阪・関西万博は「いのち輝く未来社会のデザイン」を掲げる一方、外出に不自由を抱える高齢者や障がい者には、参加そのものに大きな壁がありました。

事前調査では、身体的不自由を抱える高齢者の86.4%が「万博に行きたい」と答えながら、98.1%が「行けない」と回答。さらに、家族や支援者の88.1%が「誘いたい」と考えながら、72.5%は「誘えていない」ことがわかりました。

株式会社kenma「LET’S EXPO|「誘う」から始める、ユニバーサルツーリズムのデザイン」

そこで、当事者だけでなく、参加のきっかけをつくる周囲の人まで含めてデザインすることで、年齢や身体的条件に関わらず、誰もがイベントや観光をあきらめない社会を目指しました。

■コンセプト

着目したのは、「支援する」ではなく「誘う」という行動です。

行きたい人がいても、誰かが声をかけなければ参加は生まれない。そこで、誰もが始められる最小単位のアクションを「誘う」と定義し、「行こう。あきらめていた人と。」というタグラインを設定しました。

株式会社kenma「LET’S EXPO|「誘う」から始める、ユニバーサルツーリズムのデザイン」

「LET’S EXPO」という名称にも、外出に不自由を抱える人たちを特別な支援対象として切り分けるのではなく、一緒に行こうと自然に声をかけられる関係をつくる意図を込めています。参加を支える仕組みと、参加の一歩を生み出すコミュニケーションを一体で設計することが、このプロジェクトの核です。

■デザインの特徴

デザインは、大きく3つのレイヤーで考えました。1つ目は「誰に働きかけるか」。当事者だけでなく、その家族や支援者など「誘う人」を重要なターゲットとして設定しました。

2つ目は「どんな行動を生むか」。「誘う」という、誰もが始められる小さなアクションで行動のハードルを下げました。

3つ目は、その行動を後押しするタッチポイントのデザインです。名称、タグライン、ロゴ、キービジュアル、Web、ポスター、チラシ、ボランティアウェアまで、「誘いやすいか」という共通の判断軸で設計しました。

株式会社kenma「LET’S EXPO|「誘う」から始める、ユニバーサルツーリズムのデザイン」

ロゴは、親しみやすさだけでなく、読みやすさやサイネージでの視認性、既存の万博VIとの共存、色覚の多様性にも配慮しています。

株式会社kenma「LET’S EXPO|「誘う」から始める、ユニバーサルツーリズムのデザイン」

さらに、表現だけでなく、会場内サポート、バーチャル体験、オンラインツアーという参加方法そのものまでデザインの対象としました。

株式会社kenma「LET’S EXPO|「誘う」から始める、ユニバーサルツーリズムのデザイン」

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その結果、オンラインツアーは全国268校・施設へ75回以上配信され、延べ15万人以上に万博体験を提供。国内外29以上のパビリオンが協力し、約2,500人のボランティアが参加しました。

会場内サポートの満足度は90.0%、利用者の88.4%が「来場のきっかけになった」と回答し、デザインした仕組みが実際の参加行動につながりました。

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■就職を考えている方へ

kenmaが目指すのは、企業の隠れた魅力を発掘し、新たな看板となる事業を生み出すことです。

そのため、デザイナーの仕事も決められた要件を形にするだけではありません。LET’S EXPOでも、ロゴやWebをつくる前に、「誰の、どんな課題を解くのか」「どんな行動を生み出すのか」から考え、コンセプト、言葉、VI、サービス、体験へとデザインを広げていきました。

kenmaでは、グラフィックの経験を起点に、商品企画やブランディング、アートディレクション、プロダクト、空間へと仕事の幅を広げられます。そして、つくって終わりではなく、実際に世の中で使われ、成果につながるところまで関わります。

「何をつくるか」から考え、自分のデザイン領域を広げていきたい方と、企業や社会の新しいフラッグシップをつくっていきたいと考えています。

■株式会社kenmaの求人情報はこちら
https://jobs.japandesign.ne.jp/recruit/2009

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PROFILE
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企業の新たな看板商品・サービスを生み出す「フラッグシップ開発」を掲げ、事業構想からプロダクト、サービス、空間、ブランドまで一貫して手がけるデザインファーム