
公開日:2025/05/09
交通広告や屋外広告、イベントのPOPまで、幅広い業種・職種の広告を手がけている広告制作会社、株式会社ジェ・シー・スパーク(以下、ジェ・シー・スパーク)。 「クオリティがいのち サービスはこころ」を企業理念に掲げる同社は、デザインの力で人の心を動かすクリエイティブを追求し続けている。
今回は、同社の若手デザイナー2人にインタビュー。新卒入社4年目の原嶋妙英さんと、中途入社1年目の橋場怜央さんに、ジェ・シー・スパークで働く魅力や、デザイナーとして日々の業務で大切にしていることについてうかがった。
――まずはお二人がジェ・シー・スパークに入社した理由を教えてください。
原嶋妙英さん(以下、原嶋):入社のきっかけは、就職活動中に、ジェ・シー・スパークに入社した卒業生のポートフォリオを見る機会があったことでした。そこには、北陸育ちの私がこれまであまり触れることのなかった、広告の華やかな世界が広がっており、強く心を惹かれました。「この会社なら、自分の憧れていた広告づくりができるかもしれない」と感じ、選考を受けました。
原嶋妙英さん
原嶋:選考に進む前に、大手広告代理店に勤める大学の先輩からの紹介で、ジェ・シー・スパークのデザイナーと直接お話する機会をいただきました。そこで、働き方や職場の雰囲気について理解が深まったことが、入社の決め手になりました。
また、私の学部では広告代理店に就職する人も多かったのですが、弊社は広告代理店ともつながりがあるので、先輩や同級生たちと一緒に仕事ができる可能性がある点も魅力に感じました。
橋場怜央さん(以下、橋場):大学卒業後はデザイン事務所に入社し、おもに土産店で販売されているお菓子のパッケージデザインなどに携わっていました。比較的小規模な案件が多かったので、仕事をしていくうちに、より多くの人の目に触れるような大規模な広告プロジェクトに関わってみたいという思いが強くなっていきました。その時に、ジェ・シー・スパークの実績を目にして、「こんな広告を手がけられたらきっと楽しいだろうな」と思ったのがきっかけです。
橋場怜央さん
橋場:実は、高校時代の友人が新卒でジェ・シー・スパークに入社していたんです。その友人から、社風や社員同士の交流など、求人サイトでは知ることのできないリアルな情報を聞いていたこともあり、安心して入社することができました。
――お二人が直近で担当されたお仕事について教えてください。
橋場:2025年1月に実施した、BS放送局「BS10」の開局記念プロモーションに携わりました。東京メトロの地下鉄5路線をBS10の広告がトレインジャックするという企画です。「リモコンの10ボタンを押すと視聴できる」ということが伝わるように、ひたすら10をビジュアル的に見せるなど、インパクトのあるデザインになっています。
2025年1月16日~1月31日に銀座線・丸ノ内線・日比谷線・東西線・南北線の一部車両でおこなわれたトレインジャック企画。つり革部分は、思わず10ボタンを押したくなるようなリモコン風のデザインを採用
橋場:任されたパートをデザインする上では、ポップで明るい雰囲気と新しいテレビ局の開局という、制作チームの共通イメージを崩さないよう心がけました。
イラストのベースは、外部のイラストレーターに依頼するのではなく、社内で一つひとつこだわって制作しました。ゴルフやバスケットボールなどのスポーツ番組や、映画、ショッピングなども楽しめるチャンネルなので、番組内容に関するモチーフが多用されています。SNSでも反応が大きく、車内の写真を上げている方や、「圧巻だった」という言葉も見かけてとてもうれしかったです。
放送される番組をモチーフにしたイラスト
原嶋:私はメイクアップブランド「KATE」のお仕事を担当しました。コスメは色味がとても重要なので、チークやアイブロウなどの色をできる限り実物に近づけるために、色調整には特にこだわっています。
メイクアップブランド「KATE」の人気商品である「LIP MONSTER」の広告グラフィック制作を担当。背景のテクスチャーの制作も原嶋さんがデザインを担当している
原嶋:クライアントからもとても高いクオリティを求められるので、KATEらしい世界観を的確に表現するためにカンプの段階から細部までしっかりつくり込んで撮影に臨みました。複数のビジュアル案を同時に制作し、段階的に絞り込んでいくというプロセスを何度も繰り返しています。
最終的に残るのはほんの一握り。多くの案が選ばれずに消えていくなかで、それでも完成まで残ったデザインが世に出ていくという過程には特別な想いがあります。大変でしたが、その分、自分自身のスキルも大きく伸ばすことができたと思います。
――お話を聞いていると、若手の方でも責任ある仕事を任されてくれていることがよくわかります。
原嶋:そうですね、最初は驚きました。ジェ・シー・スパークでは、通常3〜4名ほどのチームで案件に取り組むのですが、入社して最初に配属されたチームで、いきなり大手ハンバーガーチェーンのプロジェクトの担当になったんです。若手の私にもこれほどの規模の案件に携わらせてもらえるとは思っていなかったので、とても嬉しかったことをいまでもよく覚えています。
橋場:僕も入社から1~2週間くらい経ったタイミングで、大手マッチングアプリのイベントの案件を担当させていただきました。入社して間もないタイミングで、大きな案件に携わることができたのは驚きでしたし、それだけ成長の機会を与えてくれる環境であることを実感しました。
――ジェ・シー・スパークはどんな会社だと思いますか?
原嶋:弊社は約50人のデザイナーが所属しており、デザインの第一線で活躍するプロフェッショナルが集う、とても刺激的な環境だと思います。入社して4年目を迎えたいま、「日本の広告のほとんどをつくっている人が集まっているんだな」と、改めて気づかされる場面が多くあります。そうしたメンバーとともにプロジェクトを担当させていただく機会も増え、日々多くの刺激を受けています。
また、ベテランの方々が常に学び続けている姿にも大きな影響を受けています。私たちよりもはるかにキャリアの長い先輩方であっても、表現の幅を広げるために、動画編集や3DCGの習得などにも積極的に取り組まれているんです。その姿を間近で見ていると、「自分も学びを止めてはいけない」と、自然と背筋が伸びますし、自分ももっと成長したいという前向きな気持ちになります。
橋場:僕は入社してから改めて、社員同士の仲の良さを実感しました。特に若手社員の交流が盛んです。若手社員で定期的に食事会やバーベキューを開催したり、同期で週末に集まって出かけたりなど、日頃からラフに交流できる関係性が築かれています。フラットな関係性があるからこそ、仕事で困ったことがあっても気兼ねなく相談できます。
2025年3月にオフィスを移転。バーカウンターやソファー席がある落ち着いた雰囲気のサロンスペースは、社員の憩いの場としても活用されている
原嶋:先輩社員とも、仕事が落ち着いているときは好きなアニメやマンガの話をしたり、一緒に飲みに行ったりしますね。
橋場:普段はチームごとに仕事をしていますが、チームの垣根を越えてコミュニケーションを取る機会も多いです。ちょうど先週、新卒社員の歓迎会があったのですが、そこでも年次に関係なく自然と会話が生まれていました。年の離れた先輩方とも話しやすい、風通しの良い職場だと思います。
――同年代だけでなく、先輩や別チームとのコミュニケーションも活発なんですね。クライアントワークが中心のデザイナーは、どうしても時間に追われてしまう印象がありますが、プライベートの時間はどのように確保していますか?
橋場:基本土日祝休みですが、撮影の都合でどうしても休日に出勤しなければならないこともあります。それも年に1回あるかどうかなので、プライベートの時間はしっかり確保できていると思います。
原嶋:会社で休業日が定められているので、年末年始は特にゆっくり過ごせています。もちろん、プロジェクトが佳境に入ると忙しくなることもありますが、落ち着いている時期は比較的穏やかに働けています。
橋場:クオリティを追求する上で、どうしても時間との相談になる場面はあるので、波があるのは確かです。だからこそ、業務が落ち着いている時期は早めに帰るなど、オンとオフのメリハリを大切にして働いています。
――では、ジェ・シー・スパークに向いている方はどんな方だと思いますか?
原嶋:「デザインはデザイナー1人でつくるものではない」という意識を持てる方だと思います。デザインが好きという気持ちは大前提ですが、私たちの仕事において何より大事なのは、コミュニケーションを怠らないこと。
ありがたいことに、大手のクライアントさんとお仕事させていただく機会が多いので、必然的にたくさんの人と関わることになります。そのため、制作の過程では「どうすればその商品がより魅力的に見えるか」を、いろんな人と話し合いながらともに考えていく必要があります。
自分の技術のみを信じてコミュニケーションを怠ると、確実にクオリティが下がってしまいます。自分は通過点であるという感覚を持って、周囲と密に連携を取りながら進められる方が向いていると思います。
橋場:僕は探求心のある方だと思います。弊社には、クオリティを高めるために日々デザインの研究や試行錯誤を重ねているメンバーがたくさんいます。「もっとクオリティを上げるにはどうすればいいか」を常に考え、自己研鑽を続をけられる方にとっては、とてもやりがいのある環境だと思います。
橋場:もうひとつ大事なのは、サービス精神を持っていること。「こうすればよりアートディレクターの要望に応えられるのではないか」と、自らプラスアルファの提案ができるような気配りや工夫ができる方は、ジェ・シー・スパークで活躍できると思います。
――デザインする上で、お二人が日頃から大事にしていることを教えてください。
橋場:学生時代から一貫して心がけているのは、「何事にも丁寧に向き合う」ということです。データの整理や作業デスクの整頓、アートディレクターの方との日々のやり取りなど、すべてにおいて丁寧に取り組むことを意識しています。
普段から作業環境を整えているだけでも自然と心に余裕が生まれ、落ち着いて作業に取り組むことができるんです。焦りや不安からミスが生まれることもあるからこそ、一つひとつ丁寧に取り組む姿勢が重要だと思います。
原嶋:データを扱うのは、自分一人だけじゃないですからね。結局、普段からデータを整理しておくことが、一番仕事の効率化につながると思っています。
橋場:アートディレクターにデータを共有することも多いので、すべてのレイヤーにきちんと名前を付けて整理するなど、細かい部分にも気を配るようにしています。一見手間に感じますが、そうした小さな積み重ねが、周囲からの信頼につながりますし、最終的なクオリティの向上にも大きく関わってくると思います。
原嶋:私は「クオリティを担保するのは私たちの役割である」という意識は大切にしていますね。ぱっと見てかっこいい、面白いデザインをつくることももちろん大切ですが、それを考えるのはアートディレクターの役割です。
原嶋:デザイナーである私たちに求められるのは正確さ。私たちはアイデアを実際に形にしながら、「信頼される仕上がり」を追求していく立場にあると思っています。制作物が世に出るその瞬間、ジェ・シー・スパークがその品質を保証することになる、という自覚を持って取り組んでいます。
橋場:会社としても常日頃からミスを防ぐための体制づくりを徹底しています。データに誤りがあると、すべてが台無しになってしまうのでデータの誤りがないようにダブルチェックをおこなったり、上司に確認してもらったりと、世に出る前の工程でミスが起きないよう細心の注意を払っています。情報を整理し、正しく扱う力も、デザイナーに求められるスキルです。
――最後に、お二人が今後実現したいことや目標にしていきたいことを教えてください。
橋場:僕は「より多くの人に自分の制作物を見てもらいたい」という思いから、ジェ・シー・スパークへ入社しました。今後も、大きな媒体での仕事に積極的にチャレンジしていきたいと考えています。
目標は広告代理店の方から「橋場さんでないとこのプロジェクトはうまくいきません!」と、指名でお声がけいただけるような存在になること。また一緒に仕事がしたいと思っていただけるような、信頼されるデザイナーを目指したいです。さらに成長を重ね、クライアントの期待に応えられる存在になっていきたいと思っています。
原嶋:自分が携わった広告を見た方に、「いいな」「素敵だな」と感じてもらえるものをつくりたいという想いは、これからもずっと変わることはないと思っています。そのためにも、学び続ける姿勢を大切にしていきたいです。
学生時代、一人で黙々と作品をつくっていた頃からいまにいたるまで、私はずっとデザインに対する憧れを持ち続けてきました。その憧れを、自分自身の力で少しずつ形にしていけるよう、デザインにとどまらず、動画編集や3DCGなどにも領域を広げて学びを深めているところです。これからも学びを止めることなく、新しい表現や技術にも積極的にチャレンジし続けていきたいです。
【募集要項】
ものづくりが好きなグラフィックデザイナーを募集いたします
新しいオフィスに刺激を受け、新たなデザインが生まれる場となる
1998年生まれ。金沢美術工芸大学卒業。新卒採用で2022年4月にジェ・シー・スパークに入社。ビール・ウイスキーの年間広告、K-POPの映像パッケージやオーガニック商品のブランディングをはじめとした幅広いデザインを手掛けている。
2000年生まれ。武蔵野美術大学 基礎デザイン学科卒業。主にパッケージデザインを手がけるデザイン事務所を経て、2024年6月にジェ・シー・スパークに中途入社。入社1年目から飲料メーカーや衛星放送の広告などを担当。