株式会社ジェ・シー・スパーク
取材・文:平林理奈

公開日:2017/12/01

働き方インタビュー

大規模な広告制作を支えるのは、ユニークなチーム制と精緻なフィニッシュワーク

株式会社ジェ・シー・スパーク

遠藤寛昭 デザイナー

斎藤拓実 アシスタントデザイナー

交通広告や屋外広告、イベントのPOPまで、幅広い業種・商品の広告を手がけている広告企画制作会社、株式会社ジェ・シー・スパーク(以下、ジェ・シー・スパーク)。入社4年目のデザイナー・遠藤寛昭さんと、アシスタントデザイナーを務める入社8か月の斎藤拓実さんに、社風やユニークなチーム体制、やりがいについてうかがった。
幅広い業種・商品の広告を手がけている「株式会社ジェ・シー・スパーク」。実績の一部を公式サイトで公開中

幅広い業種・商品の広告を手がけている「株式会社ジェ・シー・スパーク」。実績の一部を公式サイトで公開中

アートディレクターと連携してつくり上げていく


Q.ふだんの仕事内容を教えてください

遠藤寛昭さん(以下、遠藤):私は入社4年目で、デザイナーとして広告物のデザイン業務を行っています。同時進行で6~7件の案件を抱えていて、毎日2~3件ずつアクションがありますね。直近でいうと、大手飲料メーカーの年間のキャンペーンや来年度の広告、販促用のカレンダー。ほかに、CMと連動したジュエリーブランドのグラフィックなどを担当しました。

遠藤寛昭さん

遠藤寛昭さん

斎藤拓実さん(以下、斎藤):私は入ってまだ8か月くらいなので、デザインの補助業務がメインです。たとえば、先輩がつくったものに対して、広告代理店の担当アートディレクターから入った指摘を反映させる修正業務などがあります。最近では大手通信キャリアのキャンペーン広告に携わりました。

Q.お仕事のフローはどのような感じですか?

遠藤:現在40名ほどが在籍しており、2~4名ほどのチームに分かれてプロジェクトを担当しています。会社全体で請け負っている案件のほとんどが電通クリエーティブ局との取引。社内にはプロデューサーが3名いますが、電通のアートディレクターから「こういう内容の案件があるのでやってくれませんか」と、現場のデザイナーに直接オファーをいただくケースがほとんどです。クライアントにヒアリングを行うオリエンテーションに同席することも時折ありますが、基本的にはアートディレクターと連絡を交わしながら仕事を進めます。

斎藤:年間キャンペーンや1年を通して展開されるグラフィックが多いのですが、イベントのツールやPOP、パッケージなど短期間のものもあります。

遠藤:タレントを起用した広告が多いチーム、イラストだったりグラフィックだけの案件を多く手がけているチームなど、チームによって傾向はさまざまです。よく一緒に仕事をするアートディレクターの得意分野の傾向が、結果としてチームの担当案件の傾向をつくっているかたちですね。

まるで小さなデザイン事務所の集積。入れ替え制のチーム制度


Q.これまでの経歴と入社のきっかけ

遠藤:もともと広告制作を志望していましたが、新卒のときはそれが叶いませんでした。音楽系のデザイン事務所に入社して3年間働き、転職して映画関係のデザインを1年間担当。それでもやっぱり広告の仕事がしたいと思い、2014年にジェ・シー・スパークに入社しました。大きなプロジェクトで仕事をすることにずっと憧れていたので、代理店の方やカメラマンなど、何十人ものスタッフが関わっているなかの一員として広告をつくれてるいま、夢が叶っていると思います。

斎藤:学生のときは、大きな広告の仕事に憧れはあったものの、広告系に進む考えはありませんでした。どちらかというと、小さな事務所でグラフィックをやりたいと思っていたんです。卒業後は、デザイン事務所2社をアルバイトで経験した後、デザイン事務所に入社しました。そのときの上司がもともと広告畑にいた方で、ある日「広告をやっている人はなんでもできる」という話をしてくれたんです。その言葉がずっと残っていて、転職を考えたときに広告系を受けてみようと思い至りました。ジェ・シー・スパークは制作物のクオリティが高く、大きなプロジェクトも多く手がけている会社です。まだデザインの仕事をはじめたばかりの自分は、幅広い案件に触れて経験を広げたほうがいいと考えて志望しました。

斎藤拓実さん

斎藤拓実さん

Q.社風を教えてください

遠藤:スタッフの仲が良いですね。休日に一緒に山登りをしたり、テニスをやっている人もいます。時間の使い方にもメリハリがあって、代理店から「今日はもう作業が発生しなさそうです」という連絡があったら、すぐにみんなで飲みに行くことも(笑)。先輩たちもお酒や食事に誘ってくれる人が多いので、交流が多く開けた社風だと思います。

斎藤:1年に1回、2班に分かれて研修旅行があります。今年は2泊で沖縄に行きました。ジェ・シー・スパークには30歳以下の若いスタッフが多く、そのときの班分けも同世代がほとんどでしたね。昼間は自由に過ごし、夜は全員で集まってBBQをしました。

遠藤:その研修旅行は、1年に1回のご褒美だと思って、毎回楽しませてもらっています。

Q.ジェ・シー・スパークの魅力

遠藤:基本的に半年に1回、チームメンバーの入れ替えがあり、いろんな上司に就いて幅広い経験を積むことができます。上司によって仕事のやり方はかなり異なるので、違う会社に移った感覚になるかもしれませんね。まさに小さな個人事務所がたくさん集まったような状態なんです。写真のカンプをつくるのがすごくうまい人もいれば、フィニッシュワークで凝った質感を出せる人もいて、さまざまな手法を研究できることもチーム入れ替え制度のメリットではないでしょうか。ほかのチームの人ができあがった制作物を見せに来てくれて感想を言い合うこともあり、刺激の多い毎日です。

斎藤:仕事の多様さは、私が入社して感じたいちばんの魅力です。ふだんから自分のチーム以外がつくっているたくさんのデザインを見ることができるので、非常に勉強になります。また、気軽に話ができる環境なので、わからないことや疑問が浮かんだときには周囲の人に聞いてまわることができます。

遠藤:パソコンではなくアナログで色を塗ってシミュレーションをしたり、テクスチャのつくり方をとことん追求したりと、ここにいる人たちは日々さまざまな試行錯誤をしています。入社して特に大きな学びになったのは、「この工程をひとつ踏むだけで、クオリティがすごく上がるんだな」という、最後の着地のさせ方。フィニッシュワークの精度の高さは、ジェ・シー・スパークの大きな強みだと思います。

予想をくつがえすような付加価値をつけて提案したい


Q.仕事のやりがいや醍醐味

遠藤:街なかやさまざまなメディアで自分が携わった作品を目にすると、モチベーションが上がりますね。広告の仕事を始めたころは自分が携わった作品を多くの人に見てもらえることがうれしかったんですが、いまはそれだけではなく「その仕事で自分は何を成すことができたか」を考えられるようになりました。たとえば、規模の大きな仕事だと、自分の意見が通るときばかりではありません。そこをきちんと主張して、かつクオリティを高めることができたのかどうか。自分の仕事に納得できたうえで制作物を目にしたときは、とても晴れやかな気持ちです。

遠藤さんが制作で携わった、「Twitter 2017年度企業広告」。話題のハッシュタグの選定など企画内容からも参加

遠藤さんが制作で携わった、「Twitter 2017年度企業広告」。話題のハッシュタグの選定など企画内容からも参加

遠藤さんが発売時の告知GRを担当した、池井戸潤による「陸王」

遠藤さんが発売時の告知GRを担当した、池井戸潤による「陸王」

斎藤:私はまだアシスタントなので、自分が携わった制作物を見ると、喜びよりも悔しい気持ちのほうが大きいですね……。自分の名前がクレジットされているけど「そんなにやってないのになあ」とつくづく感じてしまって。いろいろな人に見られる大きな仕事が多いので、なおさらそうなのかもしれません。

斎藤さんがデザインで携わった、スマホゲーム「シムシティビルドイット」のイベント用ブック

斎藤さんがデザインで携わった、スマホゲーム「シムシティビルドイット」のイベント用ブック

Q.今後の課題と目標

斎藤:アートディレクターからのリクエストに対して、付加価値をつけて提案できるようになりたい。「えっ、こんなのが上がってきたの!?」と喜んでもらえるようにしたいんです。いまの上司がそうで、すごく尊敬しているので、その上司にいかに食らいつくかが直近の課題ですね。打ち合わせでも積極的に発言し、ただその場にいるだけにならないようにしたいです。さらに、アイデア出しや時間のやりくり、そういったものをまずはきちんとできるようにして、いつか1発かましてやりたいです(笑)。

遠藤:28歳になり、仕事ができて大前提というか、「もう若手じゃない」といわれてもおかしくない立場になってきました。人に評価されたい欲求はもちろんありますし、これからはもっと「成果」を出していきたい。自分はコミュニケーションが得意なのでそこを伸ばしつつ、センスを磨きたい気持ちが一番にあるので、広告関係の賞の受賞だったり、大きな反響をいただけたりと、なにかしらの評価を得られるようになりたいと考えています。それを積み重ねて、一人前になっていきたい。若いスタッフが増えてくると、けっこう危機感を覚えるんですよね。電通のアートディレクターもどんどん新しい世代が入ってくるので、自分の存在感を示し、居場所のようなものを築いていきたいです。

Q.ご自身のお仕事をほかの言葉にたとえると?

遠藤:アートディレクターは制作の流れを把握してまとめる役割をもつのですが、その役割をデザイナーに任せてくれる人もいます。どちらかといえば私は後者のアートディレクターと一緒に仕事をする機会が多いですね。特にフィニッシュの作業にさしかかると、レタッチ会社や印刷会社など関わるスタッフも増えます。そのときは、行き交うスタッフの真ん中に立って「交通整理」をしている感覚で仕事をしています。

斎藤:たとえるのは難しいですが、作品がどう転ぶかを左右するのがデザイナーなのかなと思っています。最後の砦みたいな……。予想していたレベルを超えられるかどうかは、アートディレクターのアイデアと同様にデザイナーの力が大きく関わるのかなって。たとえばなんの変哲もない円容も、デザイナーがテクスチャを入れたりして味を出すことによって印象をがらりと変えることができる。プラスにもマイナスにもなるところを担っているのがデザイナーなんだと思います。

PROFILE
株式会社ジェ・シー・スパーク
「クオリティがいのち サービスはこころ」という理念のもと、大手広告代理店(おもに電通クリエーティブ局)発注のあらゆる業種、幅広い商品の交通広告などのOOH、新聞・雑誌広告および店頭POPなどのSP物の企画・制作を行っている。
http://www.jc-spark.co.jp/

遠藤寛昭 デザイナー

1989年生まれ。東京モード学園を卒業後、音楽系のデザイン事務所、映画関係のデザイン会社を経て、2014年2月にジェ・シー・スパークに入社。ウイスキーやジェエリー、SNSサービス、ラジオアプリ、地方新聞などの年間広告やキャンペーン広告をはじめとした、幅広い広告物を手がけている。

斎藤拓実 アシスタントデザイナー

1993年生まれ。東京造形大学グラフィックデザイン専攻領域卒業。デザイン事務所4社を経験し、2017年3月、ジェ・シー・スパークに中途(経験が1年未満だがモチベーションが評価され第二新卒)として入社。新卒スタッフとともにデザインの基礎から教育、指導を受けスキルを構築中。

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