株式会社JUSTICEYE
文:開洋美 写真:中川良輔 取材・編集:石田織座(JDN)

公開日:2022/08/22

働き方インタビュー PR

デザインとテクノロジーの力で安全・安心な社会を―株式会社JUSTICEYEが見据える未来

株式会社JUSTICEYE

渡部薫 創業者/CTO

2020年に設立し、防犯・監視カメラソリューションをはじめとした開発・提供を行う株式会社JUSTICEYE(ジャスティスアイ)。同社が今年の4月よりレンタルサービスを開始したのが、最新のテクノロジーを駆使することで、一人ひとりのプライバシーに配慮した防犯・見守りカメラ「JUSTY(ジャスティ)」だ。防犯カメラにAIを搭載したことで、これまで人が担ってきた部分をAIが補うことができるという。

こうした最新のテクノロジー技術に触れられるJUSTICEYEでは、現在デザイナーを募集中。創業者でありCTOを務める渡部薫さんに、会社立ち上げの経緯やJUSTYが生まれた背景、会社が重視するデザインのあり方、求めるデザイナー像などについてお話をうかがった。

プライバシーの重要性を改めて提起するAI防犯カメラ

――まずは、株式会社JUSTICEYEの設立経緯と、渡部さんのご経歴からお聞かせください。

JUSTICEYEは防犯・監視カメラの開発や提供を行う会社です。もともと、2009年にジャスティス株式会社(旧ジークラウド株式会社)を立ち上げまして、こちらでは今もiPhoneアプリの開発事業などを中心に行っています。2020年に、防犯カメラ事業に特化したJUSTICEYEを立ち上げました。

僕自身は、インターネットが世の中に出はじめた1995年頃からインターネット事業やベンチャー企業の立ち上げに携わってきました。ソフトバンクグループに在籍していたときは、Yahoo! JAPANの動画検索エンジンや、モバイル検索エンジンの開発などを担当していました。現在はJUSTICEYEの事業を中心に、スタートアップ企業やIT業界全般のコンサルティング活動なども行っています。

渡部薫さん

――JUSTICEYEの立ち上げには、どのような背景があったのですか?

特にここ数年、防犯対策として世界中の街なかに多くの防犯・監視カメラが設置されるようになりました。でも、日本は中国やアメリカに比べるとまだまだ設置数が少なく、普及が遅れています。日本でも防犯カメラのニーズはあるものの、プライバシー侵害を懸念して設置できない場所が多いことが理由の一つです。

安全・安心を守るために「監視する」ということと「プライバシー」は両輪になっているので、その両方をテクノロジーの力で解決できないかと考えました。そこで、「JUSTY」というプライバシーを守るAIカメラを開発し、今年4月からレンタルを開始しました。

――プライバシーを守るAIカメラ「JUSTY」は、どんな特徴があるのでしょうか?

JUSTYの大きな特徴のひとつは、防犯カメラ自体にAIが搭載されていることです。従来の防犯カメラのような、警備員などの人間が監視するタイプではなく、これまで人が担っていた部分をある程度AIが担えるようにしました。人が防犯カメラの映像を見られないようにすることで、監視の目にさらされずプライバシーを守ることができます。さらに、AIが自動で顔にモザイク加工をかけることも可能です。

AIによるモザイク加工例

また、JUSTYの映像はクラウド上に保管されることになります。通常は人間は見ることができませんが、例えば事件や事故が起きて、正式に情報開示を求められた場合などは、スマホからいつでもどこでも閲覧できるようにしました。監視の強い社会では、国民のプライバシーはないがしろにされがちですが、少なくとも我々は一人ひとりのプライバシーを尊重する方法を模索したいと考えました。

実は、インターネットが普及しはじめた頃からプライバシーの問題については着目していたんです。それから世の中を観察し続けて、いよいよ完全なカメラ社会ができ上がってくると同時に、プライバシーもより重要視されるようになってきたため、2018年頃からどうすればいいかと具体的に考えるようになったんです。

「見守る」ことが大前提のソフトなデザイン

――JUSTYはどんなユーザーを想定していますか?

僕たちが目指すビジョンは、見守ることで安心を届ける、ひいては、より安心で安全な社会をつくることです。現状は店舗などの法人契約が多いのですが、今後3年間で個人に浸透することを目指していて、まずは世の中の親御さんが安心できるよう、JUSTYを自宅の玄関に取り付けてほしいと考えています。

共働き世帯も増えているなかで、子どもがいつ帰ってきたか、無事に帰ってきたかがわかるだけでも安心できますし、スマホアプリと連動させれば、子どもが帰宅したときや異常があった際など、親御さん自身が外出中でもリアルタイムに通知を受け取ることができます。離れたところにいる高齢者などに対しても、同じ使い方ができます。

個人家庭においてもさまざまな用途の設置が考えられる。

違う視点で、「抑止力」として使うのであれば、ゴミ起き場や自転車置き場などのトラブルが起きやすい場所に設置しておくのも一つの使い道です。警備会社に頼むよりも、無機質なAIに委ねた方が感情的にならずに済み、安全・安心な社会を構築できるかもしれません。それに、いつもと違う動きや何かおかしなことに気づいたら、24時間見ているAIがすぐに警報を鳴らすので、人の目より正確です。

――AIや防犯カメラといったイメージとは対照的に柔らかな印象を受ける、JUSTYのロゴについてもお聞きしたいです。ロゴにはどんな思いが込められていますか?

現在デザインは外部に依頼しているのですが、僕からは「“お母さんが子どもを守る”というイメージを表現してほしい」と、伝えました。パッと見、肉まんのようにも見えますが(笑)、お母さんが手で子どもを守り、目で見守るイメージです。色もやさしい色にしたかったので、オレンジや黄色など何パターンかつくってもらい、最終的に緑になりました。

JUSTYのロゴマーク

――JUSTY本体のデザインは、どんなところにこだわったのでしょうか?

人の目のようなイメージを意識しました。カメラの黒い部分をどこまで残すか、全部真っ白にするかという点は開発期間中ずいぶん悩みました。でも、人の目の印象に近づけたかったので、黒い分は残すことにしたんです。あと、形についてもこだわりがあります。多くのカメラは目の部分の丸みがなく切り取られていてそのほうがハードデザイン的には楽なのですが、眼球のようにしたかったのであえて丸みをつけました。

また、サイズを全体的に小さくしたのは、人間の目に代わるものだからです。防犯を大前提としたカメラなら、抑止力を発揮するためにあえてゴツくした方が効果はありますが、JUSTYの目的は見守ることです。恐怖感を与えることがないよう、なるべく小さく可愛らしくしたいと考えました。

JUSTICEYEという社名にも、AIの“目”に良心を宿らせるというコンセプトのもと、「良心の目」という意味を込めています。JUSTICEは直訳すると「正義」になりますが、あえて「良心」という解釈にしています。

――細部にまで渡部さんのこだわりが感じられるプロダクトですね。JUSTYをより多くの人に知ってもらいたいです。

ありがとうございます。JUSTYの基本設計はできたので、次に考えなければいけなのは、これをどうやって世の中の人々に浸透させるかですね。そこも重要なデザイン要素で、形や色などのハードだけではない、目に見えない部分や時代背景も含めて、世の中にわかりやすく伝わるようにデザインする必要があると考えています。

JUSTYは間違って使うと、プライバシーを侵害してしまう恐れがあります。だからこそプライバシーへの意識を高めることも含めて啓蒙する必要があると考えており、浸透するにはそれなりの時間がかかると思っています。

求めるのは発想力。UXを重視した幅広いデザイン領域

――今回JUSTICEYEさんが新たに募集するのは、社内デザイナーということですね。

そうですね。僕がいろいろ指示して動いてもらうというよりは、年齢に関係なく、対等に意見を言い合える関係性で仕事ができるのが理想です。わかりやすく言うと、スティーブ・ジョブズとジョニー・アイブみたいな(笑)。どんな思いでこの技術が生まれて、世の中に提供することでどんな影響があり、どんな未来へ向かっていくのか、ぜひそういったところまで理解した上でデザインしてほしいんです。

それがいちばん重要なことで、背景を理解しないまま、単に「小さいカメラ」、「プライバシーも守ります」というPRの仕方をしてしまうと我々の意図が十分に伝わりません。今はその都度外部のデザイナーに依頼していますが、今後はすべてのデザインに統一感をもたせたいと思っています。

――JUSTICEYEではおもにどういったデザインを手がけることになりますか?

デザインする範囲はハードウェア、ソフトウェア、あとはWebですね。特にハードウェアのデザインなどはあまり手がける機会がないと思うので、ハードウェアの設計に興味がある人ならより楽しめるかもしれません。

日常的な業務として僕が求めているのはPRして伝えることなので、仕事の割合はWebデザインの方が多いと思います。Webデザインのなかでも特にUXとUIですね。とりわけ、UXをどんな方法や使い勝手で実現するかはとても重要だと考えています。

例えば、iPhoneを指で上下にスクロールすると、バネのようにバウンドしますよね。最初のプロトタイプはバウンドしなかったのですが、ジョブズが「違和感がある」と言ったことで、それにピンときたデザイナーがこのバウンドを思いついたんです。さて、バネにも種類がたくさんありますが、みなさんがデザイナーの立場だったらどのバネをアルゴリズムにしますか? ヒントはiPhoneが生まれたアメリカという国柄で、多くの人が子どもの頃から慣れ親しんでいるスポーツです。

クイズみたいになりましたが(笑)、答えは「バスケットボール」じゃないかと言われています。ドリブルでボールが跳ね返るあのリズムですね。アメリカ人ならではの発想ですが、子どもも大人もみんなが違和感なく馴染む感覚で、バスケをやってきた方なら「確かに」と思うかもしれません。

つまりは、そういう気づきや発想から、UXをデザインしてほしいんです。だから僕が求めるのは、アイデアを考えて出すというよりも、もともと生まれもったセンスやインスピレーション力に長けた人なのかもしれません。それは必ずしもスキルだけじゃないと思うんですよね。

――バスケットボールのバウンドが発想のもとになっているとは、気がつきませんでした…! 求めている方は、たとえばこれまでWebデザインを中心にやってきた方で、ハードウェアに挑戦してみたいという方でも大丈夫ですか?

はい。ハードウェアのデザインではCADなどを使うこともあると思うのですが、専門的なことは外部にも頼めます。大事なのは我々の求めているビジョンやセンスを、デザイナー自身が外部の工業デザイナーにきちんと伝えられるかどうかです。なるべく内部でやりたいのですが、今後開発するものが多くなってきた場合、ゆくゆくは僕が何も言わずとも外部に的確に指示できるデザイナーになってほしいと思っています。

若い才能が最高のパフォーマンスを発揮できる環境

――これから入っていただくJUSTICEYEのデザイナーには、どんな方が向いていると思いますか? またはどんな方と一緒にお仕事されたいですか?

そもそもタッチインターフェースができてからUXという概念が誕生したので、生まれたときから違和感なくiPhoneに触れているような、デジタルネイティブな世代にデザインしてほしいですね。しかも、デザインをするときっていろいろなことに気付く必要があるので、日頃からいろんなことに触れて、技術の進化とともに自身のセンスもアップデートしていける人が向いているかもしれません。

JUSTYが撮った映像はスマホから見られるようにしているので、TikTokのようにスワイプすれば、上下左右どの方向の映像も見られるようにしたいんです。そう考えるとYouTubeではもう遅くて、やはりTikTokに慣れ親しんでいる世代がいい。しかも、防犯カメラ映像は基本的に横長に映る設計になっているのですが、スマホの端末は基本的に縦向きで使うので、ハードウェアの設計の時点で工夫する必要が出てきます。どういうものなら、あるいはどういう動きをすれば人々が心地よく使うことができるかまでデザインできて、初めてデザイナーと呼べると僕は思っています。

スマホ専用アプリの見え方

――デザイナーの仕事場は新橋のオフィスが中心になりますか?

それは本人に選んでもらいたいと思っています。本人が常に最高のパフォーマンスを発揮できる場所を提供したいので、作業自体をいつどこでやるかは自由ですが、少なくとも週に1度や月に何度かは直接会って成果を確認し合うのは必須だと思っています。やっぱりオンラインだけでは伝えきれないこともありますし、僕と同じ感覚の人なら意気投合しながら仕事ができると思っています。

作業環境についても、最高のマシンがほしい、本がほしい、勉強したいなど、その人の成長のためになることであれば、よっぽど無理な注文でない限り投資したいと考えています。

――御社で働くことの魅力は、幅広いデザインを手がけられる点でしょうか?

そうですね。あとは会いに行く人も、比較的ハイクラスやトップクラスの人に会えるチャンスは多いと思いますので、楽しみにしていてください!

――最後に、渡部さんが現在興味のあることや、今後会社として関わっていきたい分野はありますか?

最近は「Web3.0(ウェブスリー)」の話が業界的には盛り上がっていますね。バーチャル空間やメタバースの世界ですが、いくつか会社でも準備しているので、そっちの分野の仕事も本格的に視野に入れて動いています。目に見えない分、何が起きているのか、ブロックチェーンがどうやって動いているのかなど、ほとんどの人がわかっていません。「ブロックチェーン」という言葉は聞いたことがあっても、説明できる人はあまりいないでしょう。これもやっぱり、デザインの問題なんです。だから、その辺もわかりやすくしていければと思っています。

――JUSTICEYEさんに入社される方は、常に最新の情報に触れられますね。

テクノロジー関連については常に最新に触れられると思います。でも、オフィスがあるこの「ニュー新橋ビル」自体は昭和感が満載です(笑)。最新の事例に触れながら、ときどきふと昭和の感覚に戻れるみたいな。それもまたおもしろいなと感じています。

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PROFILE
株式会社JUSTICEYE
「AIの“⽬”に良⼼を宿らせるテクノロジー」というビジョンを持ち、社会のプライバシーを守り安⼼安全を届けるAIカンパニー。これからの時代における安⼼・⾒守りの基礎インフラとなることを目指し、高性能で安価な防犯カメラの開発を開始。2021年よりβ版のサービス提供をはじめ、2022年4月15日からは完全自社開発の新型カメラ「JUSTY」のレンタルサービスも新たにスタートした。

渡部薫 創業者/CTO

インターネット黎明期よりインターネット事業に携わり、ベンチャー企業の立ち上げや経営、ビジネス開発、事業戦略を担当。ソフトバンクグループでYahoo! Japanの動画検索エンジンの開発およびソフトバンクモバイルでモバイル検索エンジンの開発を主導し、ボーダフォン買収案件に関わる。SBIグループでは、インターネット金融の新規事業、ビジネス開発、Web事業戦略を担当し、金融向け検索エンジンの企画開発およびビジネスSNSサービスの企画、設計、開発で主導的な役割を担当。

2009年よりクラウドコンピューティングとiPhone向け事業「RainbowApps」を立ち上げ、iPhoneアプリ開発支援サービスを提供。現在はWebビジネスのコンサルタントとして、さまざまな企業のWeb戦略のアドバイスをする一方、講演やイベント、セミナーなどソーシャル活動も活発に行う。